帰化申請を行う際には、非常に多くの、そして多岐にわたる書類を準備する必要があります。分量としては、一般的なケースでも100枚以上になることが多いです。申請者が帰化条件を満たしているかどうかが客観的に審査されるため、経歴、身分関係、職業、納税関係など、様々な種類の証明書類が必要になります。提出すべき書類の種類や内容は、申請者の属性(職業、国籍、家族構成など)によって異なります。ここでは、帰化申請に必要な書類の種類や注意点について詳しく解説します。
必要な基本書類
帰化申請を行う際に、すべての申請者が提出する基本的な書類は以下の通りです。提出書類は、原則として原本と写しの計2通必要です。なお、下記の書類はあくまで一般的なもので、個人個人の状況に応じて、追加の書類が必要になる場合や、一部の書類を省略できる場合もあります。
作成が必要な書類
法務局側で定められた書式をもとに作成する書類です。管轄法務局によっても書式が異なる場合があるので注意が必要です。
- 帰化許可申請書(原本と写しに証明写真を各1枚貼付)
- 親族の概要を記載した書類
- 履歴書
- 帰化の動機書(申請者本人が日本語で自筆。15歳未満の申請者と特別永住者は不要)
- 宣誓書(15歳未満の申請者は不要)
- 生計の概要を記載した書類
- 事業の概要を記載した書類(会社経営者、個人事業主の場合)
- 自宅、勤務先、事業所付近の略図
お手持ちの書類、証明書のコピー
以下のものはコピーを提出します。
- 在留カード(両面)
- 自動車運転免許証(両面)
- パスポート(表紙、顔写真ページ、スタンプのあるページはすべてコピー。過去のパスポートもすべて提出)
- 預貯金通帳(または銀行・郵便局等で証明を受けた預貯金残高証明書)
- 最終学歴の卒業証書
- 技能及び資格証明書(医師、教員、調理師などの免許が必要な職業に従事している方)
- 公的年金保険料の納付証明書(ねんきん定期便、年金保険料の領収書等の写し)
- 公的医療保険料の納付証明書(国民健康保険料納付証明書等の写し)
- 確定申告書の控え(確定申告している方)
- 不動産賃貸借契約書(賃貸物件に住んでいる方)
官公署などから取り寄せる書類
役所などから取り寄せる書類には、有効期限が設けられているものもあります。あまり早く取得してしまうと、他の書類を作成・収集しているうちに期限が切れてしまうこともあるので注意しましょう。
役所
- 日本の戸(除)籍謄本(父母、子、兄弟姉妹、夫・妻が日本人や元日本人の方、または日本国籍を喪失した方の再帰化の場合)
- 住民票の写し等(申請者、同居者、配偶者、元配偶者含む)
- 住民税の課税証明書または非課税証明書
- 住民税の納税証明書
法務局
- 土地・建物の登記事項証明書(不動産を所有している場合。同居家族が所有している場合も必要)
勤務先
- 源泉徴収票
- 在勤及び給与証明書
学校
- 最終学歴の卒業証明書(卒業証書の写しがある場合は不要)
- 在学証明書または通知表の写し(在学中の場合)
自動車安全運転センター
- 運転記録証明書(過去5年分。免許証を持っている方)
- 運転免許経歴証明書(免許証が失効した方、取り消された方)
本国から取り寄せる書類
本国から取り寄せる書類には、日本語訳も添付する必要があります。その際、翻訳文には翻訳をした方の住所・氏名・翻訳年月日を記載します。
- 本国の戸(除)籍謄本、家族関係登録簿に基づく証明書(韓国・朝鮮)
- 出生証明書
- 婚姻証明書(本人・父母)
- 親族関係証明書
- その他身分関係を証する書類(父母の死亡証明書等)
- 本国法によって行為能力を有することの証明書(日本人の配偶者、日本人の子、元日本人、日本で生まれた無国籍で引き続き3年以上日本に住所を有する人は省略可)
- 国籍証明書(法務局から指示があった場合)
- 国籍喪失等の証明書(法務局から指示があった場合)
その他
必要に応じて、または法務局からの指示に従って提出します。
- スナップ写真(家族や友人などと撮ったもの)
- 健康診断書
- 感謝状
- 嘆願書
- 身元証明書
- 所有する不動産の写真
会社経営者・個人事業主の必要書類
会社経営者や個人事業主の場合は、必要書類がさらに増えます。
会社経営者の必要書類
- 法人登記事項証明書
- 法人税の納税証明書
- 法人事業税の納税証明書
- 法人都道府県民税の納税証明書
- 法人市区町村民税の納税証明書
- 消費税の納税証明書
- 経営者個人の所得税の納税証明書
- 健康保険料の領収書等(健康保険法に定める適用事業所の事業主の場合)
- 源泉徴収簿
- 許認可証明書(事業免許等。許認可を必要とする事業を経営している方)
個人事業主の必要書類
- 所得税の納税証明書
- 事業税の納税証明書
- 消費税の納税証明書
- 許認可証明書(事業免許等。許認可を必要とする事業を経営している方)
まとめ
帰化申請に必要な書類の作成・収集は非常に大変で、申請者の職業や国籍、家族構成によっても準備すべき書類が変わってきます。さらに、書類の不備や不足は審査に時間が掛かったり、不許可原因となったりするため、慎重な準備が求められます。適切な手順で進めるためには、事前に法務局や行政書士に相談し、必要な書類のリストを明確にすることが重要です。